ポール・モーリア・メモリアル・コンサート@名古屋
2006年にポール・モーリアが亡くなってから丸3年、彼のオーケストラが遂に復活、来日公演・全国ツアーを敢行した。彼らが前回来日したのは4年前の2005年、引退こそしたが、まだその主が健在だった頃のこと。今回は事実上の追悼コンサートとなる。
コンダクターは2005年の来日に引き続き、90年代よりポール・モーリア楽団にフレンチホルン奏者として参加していた、ジャン=ジャック・ジュスタフレ。(左の写真は'98年のライヴ映像より)
会場は、名古屋・栄の愛知県芸術劇場大ホール。
場内のホワイエでは、モーリアの来日公演時のステージ衣装、直筆のスコア、アルバムジャケット等が展示され、生前のモーリアが偲ばれた。
来日メンバーの編成は、バイオリン7、ビオラ1、チェロ1、トランペット4、トロンボーン3、フレンチホルン1、フルート1、ギター1、ベース1、ドラム1、パーカッション2、キーボード2、ピアノ1、ボーカル1と、コンダクターの総勢28名。かつてはストリングスで計14名、ギターが2名、フレンチホルンが3名もいたことを考えると少し淋しいが、それでも21世紀の今なお、70年代のリッチなサウンドを生で聴くことが出来る、貴重な機会であることに間違いない。
さらに、コンサートグランドピアノの横には、デジタルのチェンバロ(ローランドC-30)も。チェンバロは言わばモーリアのシグネチャーサウンドだ。
83年の来日公演時と全く同じ曲(イントロダクション'83)で幕を開けたコンサートは2部構成で計30曲ほど、70年代までにスタジオ録音されたナンバー、あるいはコンサートで永年にわたり演奏されてきたナンバーを、当時のスコアに忠実に演奏。ファンにお馴染みの曲ばかりをお馴染みのアレンジで演奏するという、それはそれは、信じられないほどゴージャスな選曲。「モンティのチャルダーシュ」、「剣の舞」、「ハンガリー舞曲」といった、ミュージシャンの力量が存分に発揮され大迫力の演奏が楽しめるライブならではの曲、あるいは逆に、ライブで聴けるとは到底思ってもいなかった「ゴッドファーザー愛のテーマ」、「この胸のときめきを」、「口笛の鳴る丘」、「小鳥のように」(ラテンではセリア・クルスのUsted Abuso、フランスではミッシェル・フガンのFais comme l'oiseauとして有名 ) 。そして、来日公演で長年に渡り演奏され続けた定番中の定番「エーゲ海の真珠」、「恋はみずいろ」、「オリーブの首飾り」。
もはや足かけ30年以上、日本で繰り返し繰り返し演奏された「オリーブの首飾り」たるや、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートにおけるラデツキー行進曲に匹敵するもの。アンコールでこの曲が演奏され、オーディエンスが手拍子するなか、各セクションのミュージシャンがコンダクターに促され、順番に起立して、深々と礼をするというお馴染みのフィナーレの流れは、今回も引き継がれた。
コンサート終了後。上の写真は、花束を持っているのがコンダクターのジャン=ジャック、その下は左がベーシストのフィリップ・シャイブ、右がピアニストのベルナール・アルカディオ。モーリアのコンサートでは毎回、カシオペアのステージでも観ているかの如きフィリップのスラップベース・ソロが1曲演奏されるのがお決まり。とてもグルービーなベースラインの持ち主だ。
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